トルコでアイス、といえばこちら。 「ドンドルマ」です。 お餅のように伸びる食感が特徴のこのアイス。 トルコの人たちのみならず、トルコを訪れるツーリストにも大人気。 街のあちこちで大手チェーンのドンドルマ屋さんが見かけられるし、しかも、どのお店にも人気が絶えない盛況ぶり。 日本でも、コンビニなどで、「トルコののびるアイス・ドンドルマ(名称適当)」なるものが売り出された事があるそうですね? 聞くところによるとそれは、何となく伸びるかな~?程度、あとは一般的なアイスクリームと変わりなかったそうですが・・・。 トルコでは、モチモチと固く、スプーンで掬えないものもあるほど。 本場カフラマン・マラシュのもの(写真上)などは、あまりの固さに?ナイフ&フォークでいただくというシロモノなのです。 この不思議なモチモチ感、これは、原材料に使われている「サーレップ(ラン科の植物;この球根から採取する粉)」の特性によるものです。 伝統的なドンドルマは、羊のミルクと砂糖、サーレップを混ぜてゆっくり煮詰め、冷やし固めたものを練り上げて作ります。 このとき、「練り上げる」工程を丁寧に行うことにより、より良い粘り気が出るのだとか。 チェーン店のドンドルマのみならず、スーパーには様々なフレーバーの「インスタント・ドンドルマの素」が並び、気軽に手作りできるおやつではありますが。 本物はやはり、一手間も二手間もかけないと味わえない、という事でしょうね。 * * * * * * * * * そんなトルコアイスの国において。 我が家の好みは、まったりコクがあって柔らかい、「ごくフツウの」アイスクリーム。 初めてドンドルマを食べた日の衝撃ときたら、もう! 正直言って、「・・・ナニコレ?これがアイスクリームですか・・・?(涙)」なんて思ったもの。 原材料のせいか?あまりコクも感じられないし・・・。(あくまでも主観) かと言って、ドンドルマ以外のアイスを見つけるのが難しいお国柄。 「固いアイスの方が美味しいじゃない。」というトルコ人の友人を他所に、我が家的美味しいアイスクリームを探す日々が続いていたのでした。 そして、ある夕方のこと。 「ちょっとちょっと!冷凍庫空いてる!?」 「ただいま」というのももどかしげに、大慌てで帰宅した夫。 見ると片手に、なにやらビニルの袋をぶら下げているではありませんか。 例によってまた、何か変なもの買ってきちゃったのかな・・・? 一抹の不安を胸に、袋の中身をのぞいてみると。 出てきたのはこちら。 モーベンピックのアイスクリームではありませんか!(^▽^)/ 「よく見つけたね~。どこで買ってきたの?」 久しぶりの正統派アイスクリーム、溶けてしまっては大変! 急いで仕舞いながらも、思わずにんまり♪ウキウキ訊ねる私でしたが、ところが。 「今日、Sホテルに行く用事があってね。前に君が、「あそこのデリカテッセンならハーゲンダッツが売ってる」って言ってたのを思い出してさ。寄ってみたんだ。」 「で、これを買ってきたわけなんだけど・・・。」 何となく歯切れの悪い夫・・・。 美味しそうなアイスクリーム、しかも彼の大好きなバニラ。本来なら手放しで喜びそうなものなのに? もしや、と思い、 「で、これ幾らだったの?」 聞いてみると・・・。 「ショーケースには値札がついてなかったんだよね。」 「でも、こっちのアイスなんて、1パック(1000ml)6~7YTLくらいでしょう?もうちょっと高いにしても、たかが知れてると思ったんだけど。」 「2つ選んで会計に持って行ったらさあ。」 「90YTLって言うんだよ。」 ・・・ナンですと? アイス2パックで、90YTL・・・、ですと?! この頃、トルコリラが強かったこともあり。お値段なんと、8100円ナリ! モーベンピックのアイスクリーム、いつからそんな高級品になったのでしょう・・・? (というか、日本では幾らくらいで売られているのでしょうか?) 堰を切ったような夫の説明に、思わず開いた口がふさがらない私。 輸入品が異様に高いトルコとはいえ、いくらなんでもチョットやりすぎなんじゃない? 「僕もさあ、19の聞き間違いかと思ったんだよね。」 「で、nineteenか?って聞き返したら、しっかり、ninetyって言われちゃって。」 「ビックリしたけど、そうですか、じゃあ要りません。って言うわけにもいかないじゃない。店員さんも美人だったし。(って、モシモシ?--メ)」 「仕方ないから買って来ちゃったよ。」 大のアイスクリーム好きな夫も、さすがに、たかがアイスに8千円もかけるのは不条理と思った様子。 まあ、幾らだったとしても、折角の楽しみ。怒るような用件ではありませんが・・・。 店員さんとのやり取りが目に浮かぶようで、苦笑いするしかない私でした。^ー^;) さて、夕食後。 貴重なアイスクリームを、さっそく一掬い。 バニラビーンズがたっぷり入って良い香り~。 濃厚なミルクの風味、コクがあるのに、でも甘すぎず・・・。 「・・・美味しいねえ。」 思わず顔を見合わせて、ニッコリ。 でもなんだか、微妙な心持ちの我が家だったのでした。いや、本当に美味しかったのですけどね。 たかがアイス、されどアイス、の巻でしたとさ。 * * * * * * * * * 後日談。 最近になってようやく、ハーゲンダッツが手に入り易くなりました。 大型スーパーなどでも売られていますが、お洒落なカフェでオーダーすると。 こんなに恭しく差し出してくれるのです。(笑) ちなみにお値段、120ml?カップで5YTL(約400円)、500mlカップで15YTL(約1200円)ほど。 日本などに比べると、まだまだお高いものではありますが~。 先のモーベンピックに比べ、ぐっとお手頃感があるのも事実。(苦笑) 新しモノ好きのトルコ、欧風アイスも徐々に浸透しつつあるようですが・・・。 いつかはドンドルマに並び、追い越せる日が来るでしょうか?! 乞うご期待。
by nazli
| 2006-09-06 02:25
| トルコの日常
|
カテゴリ
全体 香港の日常 日本の日常 トルコの日常 '06香港の旅 '07バンコクの旅 '07アジアの旅 '07楽園の旅・モルディブ '08阿蘇の旅 '09バリの旅 '09楽園の旅・モルディブ '09インドの出来事 '09イスタンブールふたたび '10台北の旅 '10楽園の旅・モルディブ '10イスタンブールふたたび '11京都の旅 その他海外の旅 その他日本の旅 お土産いろいろ つぶやき 以前の記事
copyright(C) 2006~
nazli All Rights Reserved その他のジャンル
記事ランキング
画像一覧
|
ファン申請 |
||